鼻詰まりの症状
以下は、鼻詰まりを起こした際の主な症状となります。このような症状を起こした場合には何らかの病気の疑いがあるため、できるだけ早めに耳鼻咽喉科を受診するようにしましょう。
- 片方・両方で鼻詰まりを起こしている
- 左右交互に鼻詰まりを起こす
- 鼻が詰まって臭いを感じ取れない
- 鼻詰まりとともに血が混じっている
- 鼻が詰まって口呼吸になることでノドが乾燥する
- 青っぽい色で粘性の高い鼻汁が出る
- 鼻汁がノド側に回る
- 咳、痰が多く出る
鼻詰まりの原因・治療
鼻汁
鼻の穴が鼻汁で詰まると、空気の流れが滞って鼻呼吸ができなくなります。また、詰まった鼻汁によって鼻粘膜が腫れを起こし、鼻詰まり症状がより悪化するという悪循環に陥るようになります。
鼻詰まりの主な原因は、鼻炎やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などの病気が挙げられます。治療では、鼻汁の吸引や鼻の穴の洗浄の他、内服薬、点鼻薬、ネブライザー(薬液吸入)などの薬物療法を実施します。また、症状が重度の場合には、レーザー治療や鼻中隔矯正術、粘膜切除などの手術治療を検討することもあります。その他、アレルギー性鼻炎の場合には舌下免疫療法によって根本的な改善を図ることもあります。
鼻中隔の曲がり
(鼻中隔弯曲症)
鼻中隔とは、2つの鼻の穴を内部で隔てている壁のような部分です。通常はこの鼻中隔はまっすぐ位置していますが、成長の過程や外傷などによって湾曲してしまうこともあります。軽度な湾曲であれば問題ありませんが、湾曲が強いと空気の通りが阻害されて慢性的な鼻詰まりを起こしたり、鼻の周りの副鼻腔という空間の換気が阻害されて副鼻腔炎を引き起こすこともあります。鼻中隔の治療では、形状を正常に戻すための手術治療が必要になります。
鼻粘膜の腫れが酷く、薬でも改善しない(肥厚性鼻炎)
肥厚性鼻炎とは、長期間に及ぶアレルギー性鼻炎などによって鼻の下鼻甲介の粘膜が慢性的に腫れている病気です。多くの場合は点鼻薬や内服薬によって腫れを改善し、鼻詰まり症状を抑えることが可能です。ただし、症状が重度で薬物療法では十分な改善効果が見られない場合には、鼻内視鏡手術が検討されます。
鼻粘膜にポリープができ、空気の通り道を塞いでいる(鼻茸)
気管支喘息や慢性副鼻腔炎が長期間続くと、鼻の粘膜が膨らんでポリープを形成することがあります。粘膜がポリープ化すると、空気の通りを阻害して慢性的な鼻詰まりを引き起こすようになります。症状の改善には、各種検査を実施してポリープを形成している原因を特定した上で、適切な治療法を検討していきます。
鼻詰まりの解消法
鼻詰まりを引き起こす原因は多岐に渡り、一過性のものから何らかの病気が原因のものまで様々なパターンがあります。そのため、できるだけ早く耳鼻咽喉科を受診して検査や治療を行うことが大切です。
以下は、患者さんご自身で手軽に行える鼻詰まりの解消方法になります。すぐに受診が難しい場合や一時的に症状を改善させたい場合には、ぜひお試しください。
痛みが少ない鼻うがい
温かい生理食塩水を使って鼻の穴を洗浄する方法です。市販で専用の鼻うがいキットが販売されていますので、一時的に症状を改善したい場合にはお試しください。
市販薬を利用する
抗ヒスタミン剤
市販の抗ヒスタミン剤には鼻詰まり症状を一時的に解消する効果が期待できます。使用する際には薬剤師さんと相談の上、患者さんの体調や症状に合ったものを選択してもらいましょう。
血管収縮剤(点鼻薬)
血管収縮剤とは血管の腫れを改善する効果が期待できる薬で、点鼻薬タイプのものも市販されています。鼻詰まりの原因が鼻腔内の鼻甲介の血管の腫れである場合には、血管収縮剤入りの点鼻薬によって症状を改善させることが可能です。ただし、2週間以上、過剰に使用すると血流を阻害してかえって症状の悪化を招いたり、常習化によって薬を使用しないと鼻詰まり症状が慢性化するなどの状態を引き起こす恐れもあるため、注意が必要です。
鼻を蒸しタオルで温める
温めた蒸しタオルを鼻に当てると、鼻の中の血行や乾燥を改善させて鼻詰まり症状を解消させることができます。蒸しタオルを作る際には、タオルを40~50℃のお湯に浸けた後に軽く絞るか、水に浸けたものをレンジで30秒~1分温めましょう。使用の際には、鼻の穴から鼻の付け根あたりの部分に軽くタオルを当て、ゆっくり鼻呼吸を繰り返すようにしましょう。
脇ペットボトル法
詰まっている鼻側の脇にペットボトルを挟むと、一時的に鼻詰まり症状を改善させることが可能です。これは、脇の下を刺激することで鼻の交感神経を活性化させ、鼻の血管の収縮を促進させて腫れを抑え、鼻詰まりを解消させる方法です。やり方は、500mlのペットボトルを脇の下に挟んで20~30秒間力を入れるだけで、これにより一時的に鼻詰まり症状は治まります。
鼻詰まりに関する
よくある質問 Q&A
睡眠時に鼻詰まりを起こすのですが、良い解消法はありますか?
枕の位置が低いと鼻の通りが悪くなって鼻詰まりを助長するため、枕を少し高めに設定すると鼻腔の血行を促進して症状が改善することがあります。また、就寝前に点鼻薬や洗浄薬で鼻をケアすることも効果的です。その他、寝室の湿度を調整する、就寝直前の喫煙や飲酒を控えることも、鼻詰まり予防に繋がります。
鼻詰まりを起こした際の注意点は何ですか?
過度な鼻のかみ過ぎや室内の乾燥、過度な飲酒、喫煙などは鼻粘膜の炎症を促進させて症状の悪化を招くため、控えるようにしましょう。
日常生活の中で鼻詰まりを予防する方法は何ですか?
常に手洗いやうがいを心がけたり、バランスの良い食事、十分な睡眠の確保、禁煙、アレルゲンを遠ざけるなどの取り組みを行って生活習慣を適切に整えると、鼻詰まり予防に繋がります。
鼻詰まりを解消するためのマッサージ法はありますか?
親指と人差し指で鼻の内側を軽く押すと、鼻の通気性が増して鼻詰まりを解消させることができます。また、指を眉間の周りに円を描くように滑らせることも、顔の血行を促進して鼻詰まりの解消に繋がります。
鼻詰まりを起こすと新型コロナウイルスに感染しやすくなりますか?
鼻詰まりを起こすと、口呼吸の割合が高まることで新型コロウイルスや風邪、インフルエンザなどの感染症を起こしやすくなります。また、口呼吸のみで呼吸し続けると、口臭や集中力の低下、いびきなどによる睡眠の質の低下といった症状も引き起こすため、注意が必要です。
睡眠時に横を向いて寝ると向いた方向の鼻が詰まるのですが、なぜですか?
睡眠時に横を向いて寝る習慣があると、鼻粘膜の血流が増加することで血管が一時的に腫れを起こし、鼻詰まりを引き起こしやすくなります。
睡眠時にだけ鼻詰まりが酷くなるのですが、原因は何ですか?
日中は問題がないのに睡眠時にだけ鼻詰まりを起こすケースはあり、これを一般的に「隠れ鼻詰まり」と言います。中には患者さん本人も自覚されていないこともあり、睡眠中に鼻が詰まることで口やノド、肺の乾燥を招いて睡眠の質を低下させることもあります。原因不明の睡眠不足にお悩みの場合には隠れ鼻詰まりを起こしている可能性があるため、一度当院までご相談ください。


慢性的に鼻詰まりを起こしている場合には、ハウスダストなどによる通年性のアレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎、肥厚性鼻炎などの病気が関与している可能性が考えられます。この場合には原因疾患を特定して治療を行う必要があるため、まずは一度当院までご相談ください。治療は、点鼻薬や内服薬などの薬物療法で改善することもあれば、症状が重度の場合には手術治療が必要になることもあります。いずれにしてもできるだけ早めに原因を特定して治療を開始することが重要となります。