唾を飲み込むと
喉が痛いという方へ
唾や食べ物を飲み込む際に喉の奥に痛みを伴い、風邪を引いていないのに喉が痛い、喉の痛みだけが長期間続いている場合などの症状を起こす原因には様々なパターンがあります。一時的な喉の炎症であるケースがほとんどですが、中にはポリープや悪性腫瘍といった重篤な病気が原因の恐れもあります。気になる症状が続いている場合には、できるだけ早めに当院までご相談ください。
喉が痛い時の症状
- 痛みが強く、何も喉を通らない
- 声を出したり呼吸をしたりすると痛む
- 喉の乾燥を感じる
- 何もしていなくても喉が痛む
- 喉がイガイガ、ヒリヒリする
- 食べ物や飲み物、唾液が通るときに痛みやしみる感じがある
- 喉に何かつかえているような感覚や異物感がある
- 喉の腫れを感じる
- 声がかすれる、出しにくい
など
唾を飲み込むと
痛みを感じる原因・治療
アレルギー性鼻炎
アレルギー性鼻炎とは、鼻や口から何らかのアレルゲンが侵入することにより、鼻水や鼻詰まり、くしゃみ、喉の痛みなどの症状を引き起こすアレルギー性疾患です。アレルギー性鼻炎には、花粉症などの特定の季節のみ症状が現れる季節性アレルギー性鼻炎と、1年通して症状が現れる通年性アレルギー性鼻炎の2種類があります。季節性の主なアレルゲンはスギ・ヒノキ・ブタクサなどの花粉で、通年性の主なアレルゲンはダニやハウスダストなどになります。
アレルギー性鼻炎の主な治療では、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬、点鼻薬などの薬物療法や、根治が期待できる舌下免疫療法などが挙げられます。また、症状が重症の場合にはレーザー治療を検討します。
副鼻腔炎(ふくびくうえん)
副鼻腔炎は、鼻のまわりにある「副鼻腔」という空洞に炎症が生じる病気です。副鼻腔は左右に4つずつ、全部で8つあり、鼻の中と細い通路で繋がっています。内側の粘膜は粘液を分泌しており、鼻の中をうるおし清潔に保っています。さらに、表面には「線毛(せんもう)」という細かい毛があり、細菌やほこりを外に押し出す役割をしています。
副鼻腔炎の治療では、まず膿をやわらかくして鼻水を出しやすくする薬を使い、炎症が強い場合には炎症を抑える薬を併用します。症状が長引いている場合は、少量の抗菌薬を長期間服用し、炎症をゆるやかに鎮めていく治療を行うこともあります。あわせて、線毛の働きを助けて膿を外に出しやすくする去痰剤を使うこともあります。薬だけで十分な改善がみられないときは、薬剤を霧状にして鼻や口から吸い込む「ネブライザー治療」を行います。薬を直接炎症部分に届けることで、鼻詰まりや粘膜の腫れをやわらげることができます。また、鼻の中を洗って膿を取り除く「鼻洗浄」を併用することで、症状の軽減や再発予防にも繋がります。それでも症状が残る場合や、鼻の中にポリープ(鼻茸)ができている場合には、内視鏡を使った日帰り手術を行うことがあります。鼻の奥までしっかり確認しながら通り道を広げ、膿がたまりにくい状態に整えます。傷が小さく、痛みや出血をできるだけ抑えた体にやさしい手術を心がけています。
声帯ポリープ・喉の腫瘍
喉に声帯ポリープや腫瘍ができると、喉の痛みや声枯れ、声が出にくい、喉の異物感などの症状を引き起こすようになります。主な原因は喉の酷使で、一般的に普段喉を良く使うアナウンサーやアーティスト、教師などに多く見られる傾向があります。
声帯ポリープの治療は、症状が軽度の場合にはネブライザーを使用しながら喉を安静に保って経過観察します。症状が重度の場合にはポリープの切除手術を検討することがあります。
喉の腫瘍の治療の場合は、腫瘍が良性か悪性かによって治療法が異なります。良性の場合でも症状が激しい場合には摘出手術を行うこともあります。
扁桃炎
扁桃炎とは、喉の奥の両側に位置する口蓋扁桃が細菌やウイルスに感染することで喉の腫れや赤み、痛み、発熱、化膿などの症状を引き起こす感染症です。治療せずに放置すると慢性化したり、炎症が周囲に拡大して扁桃周囲炎や変装周囲膿瘍に進行する恐れもあります。
扁桃炎の治療は、細菌感染が原因の場合には抗生物質の投与を行います。一方、ウイルス感染が原因の場合には抗生物質は効かないため、抗炎症薬や解熱鎮痛薬などの内服薬を使用して症状の緩和を図ります。ただし、症状が悪化して慢性化した場合には口蓋扁桃の切除手術を検討することもあります。
声帯炎
声帯炎とは、声帯に炎症が起きて腫れや赤み、喉の痛み、痰、声枯れ、声が出にくいなどの症状を引き起こす病気です。主な原因は声の出し過ぎによる喉の酷使や細菌・ウイルス感染などが挙げられます。風邪の一症状として現れることもあります。
原因が細菌やウイルス感染の場合には、抗生物質や症状を緩和させるための対症療法を実施します。痰の症状が見られる場合には、去痰薬やネブライザーを使用することもあります。症状が治まるまでには数日かかるため、その間はできるだけ発声は控えて喉を安静に保つことが大切です。
喉が痛いときに
避けるべき食べ物
刺激物
喉の粘膜を刺激して痛みを悪化させることがあります。
- 唐辛子
- カレー
- マスタード
- 胡椒
- わさび
- キムチ
- チリソース
- タバスコ
- 生姜の大量摂取
- ガーリック(にんにく)
など
硬い食べ物
喉を傷つけてヒリヒリ感を増すことがあります。
- クラッカー
- 煎餅
- ナッツ
- グラノーラ
- ポップコーン
- ハードキャンディ
- フライドチキンの皮
- トーストしたパン
- 芯の硬い野菜(ごぼうなど)
- ビスケット
など
アルコール・カフェイン
喉の乾燥を促し、回復を遅らせることがあります。
- ビール
- ワイン
- 焼酎
- ウイスキー
- 日本酒
- コーヒー
- 濃い紅茶
- エナジードリンク(カフェイン含有)
- 炭酸コーラ
- 緑茶(濃いめ)
など
甘すぎる食品
喉の細菌増殖を助ける場合があります。
- ケーキ
- チョコレート
- ジュース
- シロップ入りのパンケーキ
- ドーナツ
- キャンディ
- マシュマロ
- フルーツジャム
- 甘いヨーグルト
- アイスクリーム
など
唾を飲み込むと喉が痛いときに
関するよくある質問 Q&A
喉の痛みが続いているのですが、風邪やインフルエンザが原因ですか?
風邪やインフルエンザなどの感染症の症状として、喉の痛みを引き起こすことがあります。しかし、これらが原因の場合には通常では数日〜1週間ほどで症状は治まるため、それ以上症状が続いている場合には他の病気の可能性もあります。
喉が痛いのですが、放置すれば自然治癒しますか?
症状が軽度の場合には、喉を安静に保てば数日で自然に改善することがあります。しかし、症状がそれ以上長引いている場合や悪化している場合には何らかの病気が隠れている可能性があるため、できるだけ早めに医療機関を受診するようにしましょう。
喉が痛い時に、特に注意すべき兆候はありますか?
喉の痛みとともに、発熱や息苦しさ、呼吸困難、口の中に白い膿のようなものが見える、首のリンパ節の腫れなどの症状を併発している場合には、単なる喉の酷使や風邪以外の何らかの病気が関与している疑いがあります。このような症状が現れている場合には、速やかに医療機関を受診してください。
喉が痛い時におすすめの食べ物や飲み物は何ですか?
喉が痛い時にはできるだけ喉の粘膜への刺激を抑えた食べ物や飲み物がおすすめです。蜂蜜は抗菌作用や喉の保湿を促す作用があるため、お湯で薄めた蜂蜜を飲むと喉の痛みを和らげる効果が期待できます。ただし、1歳未満の乳児には蜂蜜は厳禁ですのでお控えください。また、生姜や大根なども喉の炎症の緩和に効果的な食材です。その他、水分補給の際には常温の水や白湯、ハーブティーなどが良いでしょう。
新型コロナウイルス感染症で喉の痛みがあったり、上咽頭炎を起こすことはありますか?
新型コロナウイルス感染症の症状として、喉の痛みを訴える患者さんは多く見られます。新型コロナ感染症の後遺症として、上咽頭炎が生じている場合も有ります。一方、喉の痛みを引き起こす病気は新型コロナウイルス感染症以外にも多岐にわたるため、気になる症状が続いている場合にはできるだけ早めに当院までご相談ください。
家でできる喉のケアはありますか?
うがいや加湿、温かい飲み物で喉を保湿することが有効です。ただし、症状が改善しない場合は受診が必要です。
喉の痛みは市販薬でも大丈夫ですか?
症状が軽くても、市販の薬を自己判断で使うとかえって悪くなることがあります。必ず耳鼻咽喉科で診てもらいましょう。

